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リクエストにお応えして、旅行の話題を少しずつ書き足して行こうかと思います。

まずは第一目的地だったカッシーノのことから。
その日、ローマの空港を出発して、カッシーノの街に到着したのはちょうど午後１時頃。モンテカッシーノ修道院の拝観時間には"お昼寝タイム"があるため、夕刻の拝観開始時間まで待つ必要があった。

そこで、街の考古学地区に出かけてみることに。
まあ暇つぶし的に出かけたわけだが、規模の大きなローマ時代の劇場、円形闘技場があって、しかも立派な博物館まで整えられていて驚いた。ローマ時代にはかなり大きな都市があったということだ。
私は修道院のことしか頭になかったため、カッシーノの街はその門前町のようにしかイメージしていなかった。けれど、カッシーノはローマ遺跡の街という立派な顔があったわけである。

ただ、あまりに立派過ぎて、私は予定外の体力消耗をしてしまった。
博物館がある考古学地区までは、ホテルから直線距離では近いため、徒歩で出かけた。ところが、適当な道がなく、ぐるりと遠回りして、坂道を登り、やっとたどり着いた。
博物館を観たあとで、劇場と闘技場をまわったわけだが、いずれも山の斜面にあるため、その斜面を登ったり降りたり。遺跡という名のハイキングコースとなっていた。

ちなみに、この写真でみた場合、戻るべきホテルの位置は、闘技場のすぐ向こう側である。まさか細い道くらいあるだろうと思って、この闘技場のところまで降りて出口を探したのだが、フェンスだらけ（棘付き）。なんと、考古学地区の出入り口は一カ所しかない！　多摩動物園かここは！
急坂を登ってこの写真の位置まで戻り、さらに博物館まで登らないと出られなかった。ホテルは目と鼻の先なのに、また"山"を登り直すばかばかしさ。実際の距離以上の疲れを感じた。

もっとも、この廃墟の山をうろうろしていたのは私だけ。
車で博物館に来て、歩かず帰るというのが賢いイタリア人の観光らしい。