それは「イタリアン」か「ナポリタン」か
2007-03-16


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先日、松本駅前のビル内で食べたこのスパゲッティは「イタリアン」と言う。お店では人気No.2のメニューだそうだ。
しかし、熱せられた鉄板の上に載っているのは、私の「常識」からすると「ナポリタン」。すでにその時点でイタリア的であることを超越しており、なぜこれを「イタリアン・スパゲッティ」と呼ぶのかが理解できなかった。
まあどっちにしても、本来の意味とのかけ離れ方は尋常ではないわけだから、あまりそう名付けた「真意」を追求しても仕方はあるまい・・・

ってな風に思っていたのだが、実は「ナポリタン」と「イタリアン」との違いには、奥深いものがあることがわかってきた。
私の「常識」の中にある「ナポリタン」は、<ベーコンまたはハム+玉葱+ピーマン+ケチャップ>が基本形。店によっては、これにマッシュルーム、人参、トマトピューレが加わったりする。
ところが、地域や店によっては、このケチャップ版を「イタリアン」と呼び、それとは別のスパゲッティを「ナポリタン」と呼んでいるところもあるようなのである。
とくに名古屋近辺では、写真のような鉄板載せ卵落としが「イタリアン」として一般化しているらしい。松本駅前の「イタリアン」は、たぶん名古屋をルーツとする料理なのだろう。

ネット上での「ナポリタン・イタリアン論争」も盛んだが、ある人はトマトパウダー使用(そんなものがあるとは知らなかった)がイタリアンで、トマトソース使用がナポリタンだと言っていた。そうかと思えば、ケチャップ版がイタリアンで、トマトソースのものがナポリタンだ言う人もある。しかも、ミートソースもトマトソースの仲間であるため、ミートソースがナポリタンと呼ばれる場合もあるとか。もう何がなんだか・・・。
どうやら、世の中には、いろんな「ナポリタン」と「イタリアン」の区別があるようだ。

最近では、とあるテレビ番組で"さんま"さんが「白いのがナポリタンで、赤いのがイタリアン」と言っていた。白いナポリタンとはいったいどのようなものか。最初はホワイトソース系のものを想像していたが、どうやら、塩味のナポリタンが存在するらしい。
ちなみに、この区別が逆になっている地域・店もあるようなので、もう無茶苦茶である。

おそらく喫茶店の衰退にともなって、バラエティーに富んだイタリアンとナポリタンも姿を消してゆくに違いない。できればそうなる前に、「幻の白いナポリタン」を食してみたいものだ。
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